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三橋庭園はみだしブログ

日本の庭

造園の種類 塀・板塀・生垣塀・竹垣塀

塀塀も門と同様に、最初に目につくところなので、デザインを大切にしたいものです。塀の役目は、
(1)建物周囲をキチンとさせる、
(2)防犯、境界を明確にする、などですが、素敵な塀づくりとは、
(3)周囲の環境、敷地、建物とのバランスがよく考えられてつくられていることです。
本来ならば、街の雰囲気全体を統一するためには、計画された、新しい総合的街づくりが必要とされるわけです。最近の開発されつつある新しい街づくりは、この考えに基づいてつくられつつあります。

瓦のせ塀

塀を汚れや傷みから守る、という実用性から生まれたデザイン
塀に瓦をのせる目的は、ほこりや雨による汚れや痛みから守るためと意匠的なことからです。和風のばあいには「へぶすま瓦」「がんぶり瓦」「がんぶり瓦とのし瓦」の組み合わせ、「棟付きの一文字瓦」などが主に使われます。洋風でもっとも多く使われるのが、「スペイン瓦」とカラフルながんぶり瓦です。どのような瓦を採用するかは、建物や門、塀の高さや長さとの調和で決めます。頭が重すぎないようにバランスよくまとめます。数奇屋風のばあいは「へぶすま瓦」が合うようです。

 

門に合わせて小粋な感じを狙う。高めに入れた目地が明るくモダンな雰囲気をつくる。 門柱は小端積み。腰は城積みの築地塀。それぞれのあしらいが赴きを出している。
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板塀

木のぬくもりを生かした板塀は道行く人の心をなごませる
最近ではめっきり少なくなってしまいましたが、板塀のもつ温かい味わいは捨て難いものがあります。「大和塀」は、柱と柱の間に貫を通し、貫の裏表から交互に板を打ちつける工法です。「目板張り」は、同じように柱と柱の間に貫を通し、表からいたを打ちつけ、板と板との継ぎ目に幅の狭い目板を打って仕上ます。「敷目板張り」は、板を横張りに使い、押し縁材で止める形式です。同じ形式に「ささらこ塀」があります。洋風では透かして板を打ちつけたり、先を斜めに切った板を使う「柵」のようなつくりが代表的です。

 

石垣基礎の上に下見張り。壁は紅ガラの仕上げ。石と板の接点のていねいな仕事に注目。 大谷型ブロックの基礎に目板張りの塀。庶民的なつくりでなにげないところがよい感じだ。 料亭の黒板塀。高めにつくられているが、全体の割合に均整がとれた美しい姿だ。
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石積み、石張り塀

生垣、竹垣などとの組み合わせ石の魅力を最大限に引き出す
石積み塀は、下地のブロックに添って積んでいく「小端積み」「野面積み」「崩れ積み」「層積み」「城積み」などした上に塀を設ける形式です。小端積みは別にして、他は高く積み上げると感じがよくありませんから、生垣との組み合わせが、バランスがとれて美しいです。石張りも考え方は同じです。上から下までずっと石を張るのが芸ではありません。石のもっている素材のよさを活かして効果的に使います。大谷石のような石積みは、地震などに備えて強度に注意して施工すべきです。

 

秩父青石の小端積み。生垣との割合もよい。小口の荒っぽいところが味がありおもしろい。 木曽石の土留め。低い塀を設け、足元に下草を植えて落ち着いた雰囲気をつくり出した例。
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生垣塀

季節の移ろいとともに彩りを変える 樹種の選択がポイント
見た目の落ち着きと美しさは、生垣に勝るものはありません。また、ブロック塀や石の塀に比較して危険が少ないことです。とくに道路より高い場所では生垣のほうが安全です。生垣の樹種によって新緑、花、紅葉と季節を楽しむことができます。同じ樹木で統一するのもよいですし、いろいろな樹木を使った混ぜ垣にするのもよいでしょう。年間を通して、いつも美しく保っていくために消毒と剪定を怠らないようにします。生垣用の樹木は種類も多いので、場所に応じ、樹木の特性を活かして使い分けることが必要です。

 

キャラの生垣。生垣用の植木のなかでも品のあることではトップクラス。手入れも簡単。 ツゲとツツジの段垣。丸く刈り込んで姿がにぎやかである。花の咲くころは見栄えがする。 ベニカナメモチの生垣。たいへん人気のある植木。芽吹きのころの美しさは最高である。
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竹垣塀

刹那的な美しさを秘めた竹垣 痛めないための工夫を施す
竹垣は、目隠しや仕切りの目的に最適です。見た目の姿のよさは他に例をみないのですが、耐久度と高価なのが唯一の難点です。他の塀のつくり方に比べて手間の掛かる工法ですし、材料も高いので、昨今ではかなり贅沢なものになってしまいました。竹垣のよさは、一言でいえば集積の美です。その種類は多様多種ですが、塀としての役目に適しているものには、建仁寺垣、桂垣、木賊垣、網代垣、御簾垣、大津垣、沼津垣、竹穂垣などです。屋根や笠をつけ、石垣と組み合わせたり、傷まない工夫が必要です。

 

石積みの上に竹を木賊張りにした塀。筋の配列の美しさが見どころ。笠で持ちを考えた。 黒竹の御簾垣と木賊張りの組み合わせ。足元も幅木もしっかりと施工された華麗な例。
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その他の塀

街全体を考えたデザイン 個と全体とのハーモニーを奏でる
建物の外壁がそのまま続いて塀になる形のものとか、ライフスタイルの変化によるデザイン主体の塀、発想の転換による新しい塀が見られるようになってきました。いわゆる「塀」としてはつくらないオープンなアメリカ、ヨーロッパ形式のものも、近頃では街全体をひとつの哲学や構想をもってつくるなかで塀を取り入れてきています。個々の自分の世界を区切ってしまうのではなく、その町全体がそのに住む人それぞれの住空間であるとする個と全体との調和の考え方です。これからは自分たちのライフスタイルを個性的に形成していく時代です。

 

さすが京都! トイレです。コンクリート打ちっぱなしのはつり仕上げ。腰の目地が効果的。 練塀の変形。平瓦を交互に積み重ねて模様をつくる。調子を崩すような瓦の配置にセンス。 コンクリート間知の上に設けた築地塀。基礎工事や控えが十分なのかどうか心配な作例。
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一級造園技能士。日本庭園協会理事、日本庭園研究会理事、日本造園学会会員
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